3月の故郷の湖はとても静かだ。

人が住む集落がすぐそこにあるとは思えないほど静かで、

自分の吐く息吸う息だけに意識が向けられ、

そうそう、私って呼吸するよねと思う。

もしやこれってメディテーション？

冬の間は半分凍るので、波もなく、通る船もなく、

波のささやきならかすかにあるかもな世界。

その世界を散歩する。

歩いていないと凍え始めてしまうくらい冷えた空気が、

鼻をとおるのが気持ちよくて、深い呼吸を求めてしまう。

あ、やっぱりこれはメディテーションできているのか？

故郷の町が好きだ

と明言できるほどは好きではない要素もたくさんある。

澄んでいない、鈍色ブルーの、故郷の海のような、故郷に対する私の気持ちです。

（湖も、海も、ある町です）

感傷に浸りたい日だってあるよねいくつになっても

最近読むようになった短歌を詠んだ気になっている夜。